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捏造にかかわった大学関係者 懲戒解雇!

東大、RNA関連論文で処分決定、捏造は確定せず判断、
多比良教授、川崎助手懲戒解雇、元工学系研究科長ら5人を訓告

東京大学は、RNA関連論文捏造疑惑に対して処分を決定、2006年12月27日付で処分を下した。疑惑の論文の責任著者である同大工学系研究科の多比良和誠教授と論文の第1著者である同研究科川崎広明助手を懲戒解雇、前・元工学研究科長2人、前・元工学系研究科化学生命工学専攻長3人を訓告とした。多比良教授は代理人を通じて不当処分であるとコメントを発表した。

しかし、どうみても捏造だよ。RNA学会には世界中からおかしいといわれての調査だし、
国内でもどうみてもRNAiが効かない配列や条件なのにノックダウンされると学会で発表していて、ある京大の教授も「うそやろ!いいかげんなことをぬかすな!」と怒り心頭だった。



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東大・多比良教授、
「『ねつ造の可能性認める』の報道には非常に困惑」
東京大学大学院工学系研究科の多比良和誠教授は、RNA論文の学内調査委員会の最終報告を間近に控えた状況で本誌の取材に応じ、「昨年9月からの推移を踏まえると、(筆頭著者の助手に対する)信頼が揺らいでいるのは事実」と現状を語った。

しかし、「ねつ造の可能性を認める」「(筆頭著者の)助手をかばいきれない」とコメントしたとされた報道に対しては、「言葉尻を捕らえて誇張され、非常に困惑している」と語り、問題となっている論文の追試を今後も進める意向を、あらためて示した。

しかし、半年にわたる調査の結果、川崎助手の論文の再現性は確認できなかった。聞くところによると、彼は一週間に一回 完璧なデータを常に出しつづけていたというラボ関係者から聞いたことがある。また彼のまたの名をゴットハンドといっていたらしい。夜中まで実験をしていたらしいが。










                    捏造関連情報

東大論文問題:ずさんな研究活動実態 実験記録なし

 東京大大学院工学系研究科の多比良(たいら)和誠(かずなり)教授らが発表したRNA(リボ核酸)に関する論文について、同研究科は27日、「再現性はない」と事実上の不正認定を下した。多比良教授らは「結論を出すのが早すぎる」と反論するが、「世界最先端」の成果を生んだ研究活動の実態は、実験記録がないなどずさんなものだった。ソウル大の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究に続き、日本の最高学府を舞台にした不正疑惑は、科学研究への不信を増幅しそうだ。

 「私は実験はよく分からない。川崎君に任せていたから」。不正疑惑が公になった昨年9月、多比良教授は毎日新聞の取材に対し、実験は助手任せだったと繰り返した。

 多比良教授の本来の専攻は化学。高等専門学校を卒業後に大学の技官として勤めた後渡米し、博士号を取得した。帰国後の90年ごろからRNA研究を始め、94年に筑波大、99年に東大の教授ポストを得た。「立身出世の人。明るくて細かいところにはこだわらないが、野心的で他人の忠告に耳を貸さない」と、日本RNA学会関係者は語る。

 産業技術総合研究所にも在籍し、茨城県内の優秀な科学者に贈る「つくば賞」を04年に受賞。「若い人の手本になりたい」と周囲に語っていた。

 同賞を共同受賞した川崎広明助手は95年、筑波大の博士課程の学生として多比良教授に師事して以来、二人三脚で論文を量産してきた。「理論通りの実験データを出す神の手を持つ男」だと多比良教授はRNAに関する実験は川崎助手に任せきりだったが、今回の調査で、実験ノートが存在していないことも判明した。川崎助手は「パソコンにメモ程度を残しているが、ノートが実験の正しさを証明するのに必要なものだとは思わなかった」と説明した。

 川崎助手をよく知る研究者は「論文はよく読んでいるが、真夜中に一人で実験することが多かった。データはいつもきれいだった」と言う。

 同学会初代会長で自然科学研究機構の志村令郎機構長は「誰も実験を再現できない。しかも実験ノートがない。これは科学ではなくマジックだ」と不快感を隠さない。「論文を作成時は生データを徹底的に議論するのが常識で、部下の実験の誤りや不備をチェックできるのは教授だけだ。その肩書きは伊達じゃない」

 多比良教授は文部科学省から公募制の研究費を毎年約3000万円受けている。産総研ではジーンファンクション研究センター長を務め、03~05年度の3年間に同センター全体で約13億円が国から交付された。

 多比良教授は、自らの研究成果を基にした「iGENE」(アイジーン)などベンチャー2社の経営にもかかわる。

 「すべてが嘘なら、この会社は存在しないはずだ」と「iGENE」の須藤鎮世社長は話す。

 同社は03年3月設立。細胞に人工的にRNAを入れ、特定の遺伝子の働きを抑えるRNA干渉という技術を応用して作った試料などを販売している。03年度の売り上げ高は7500万円で、エイズやがんなどの特効薬作りが目標という。別の1社には、医療関連会社から億単位の資金が投入されているという。







東京大学工学系研究科調査委員会による記者会見資料 平成17年9月13日

日本RNA学会会長からの依頼により、東京大学大学院工学系研究科多比良和誠教授の論文に関わる調査を行い、本日13時に平尾公彦工学系研究科長から日本RNA学会会長にその結果を報告した。これまでの調査では、実験結果の再現性を確認するには至らなかった。今後、科学的見地から、追試実験など詳細な検討が必要と考えている。


調査経過


1.平成17年4月1日の日本RNA学会会長からの依頼に基づき、研究科内に調査委員会を4月11日に発足させた。指摘されたジーン・ディスカバリー等に関連する論文12件の実験結果の再現性について、国内外の研究者14名に文書で問い合わせ、6月27日までに9件の回答を得た。いずれの返答も、実験結果の再現性を積極的に支持するものではなかった。

2.学外を含めた専門家4名の意見を参考に、実験結果の再現性の検証が比較的容易であると判断された論文4件を選び、その再現性を検証するために実験記録と実験試料の提出を、7月7日に多比良教授に求めた。

3.多比良教授より7月19日に提出された実験記録等を専門家4名に送付し、精査を依頼した。8月6日開催の調査委員会で、いずれの記録も実験の生データであることを明確に証明するものではないことが4名の専門家から指摘された。

4.以上の結果に基づき、8月10日に調査委員会は工学系研究科長に中間報告を行い、実験の生データの存在を明確に証明する資料の提出が無かったため、実験結果の信頼性を検証するには至らなかったこと、また、その再現性を検証するためには、多比良教授が実験試料を提出する必要があることを報告した。

5.この中間報告を受けて、実験試料ならびに関連する実験ノートなど実験記録を提出するよう、8月22日に研究科長から多比良教授に要請した。

6.これに対して多比良教授より9月5日に提出された回答と資料から、4つの論文に関する実験データや実験プロトコルなどが記載された実験ノートが存在しないことが明らかとなった。また、その回答と提出された生データを含む資料内容について、9月7日開催の調査委員会にて専門家の意見を仰いだところ、提出されたいずれの回答ならびに資料も、実験結果を裏付ける生データの明確な存在を示すものではないことが指摘された。

7.以上の結果に基づき、調査委員会では、これまでの調査では論文の中に示された実験結果を裏付ける明確な生データの存在を確認することができなかったことから、実験結果の信頼性を確認するには至らないとの結論に至った。

8.さらに詳細な検討のためには、回答において提出が可能とされている実験材料・試料が発表論文に記載のとおりの「原材料・試料」であることを保証するデータの提出とともに、その実験材料・試料を用いた追試実験の詳細な結果と実験のプロトコルの提出が必要であるため、直ちに再実験を行い、論文で示された実験結果の物的証拠として提出するよう、9月8日に研究科長から多比良教授に要請した。





平成18年3月30日
日本 RNA 学会から再現性に疑義が指摘された論文に関する最終調査報告

平成17年 4 月1日,日本 RNA 学会 渡辺公綱 会長より,本学工学系研究科 平尾公彦 研究科長に対し,化学生命工学専攻 多比良和誠教授らが関係する 12 篇の論文の実験結果の再現性等に関し調査依頼があった.科学的立場からその再現性,信頼性について調査をするため,工学系研究科に調査委員会を設置し,実験結果の再現性の検証が比較的容易であると判断された論文4篇(最終報告書 2 章に示す論文3,7,8,12)を原著論文の中から選定し,多比良教授に実験記録等の提出を求め,検討を進めてきた.その結果,指摘を受けた多くの論文に対する実験ノート,生データは残っておらず,実験結果の信頼性を確認するには至らないことが明らかとなった.

平成17年 9 月,日本 RNA 学会に対し,「論文の中に示された実験結果を裏付ける生データの存在を確認するには至らなかった」とする中間報告を行った. 科学研究を遂行するにあたり,当然のこととして実験ノート,生データを管理保存する必要がある事は自明であるが,当該著者らがそれらを行っていない状況にあることは極めて適切性を欠いた状態である.客観的な実験ノート,生データが管理保存されておらず,再実験等により再現性を示せない論文は捏造されたものとされても致し方ないと判断される.そのような状態を重く受け止め,当該著者らにかけられた嫌疑を晴らす機会として,論文記載と同じ実験材料・試料を用いて再実験を行い,その詳細な結果と実験のプロトコルを平成 17 年末までに提出するよう要請した.しかしながら,十分な時間的余裕をもって再実験を行えると考えられる平成 17 年末になっても,論文の中に示された実験結果の再現には至らなかった.

平成 18 年 1 月に,再度学会に「現段階では論文の中に示された実験結果の再現には至っていないという結論となった」ことを報告した. 上記の調査の過程で,論文記載の実験の生データとして提出されたものの中に明らかに捏造されたデータが含まれていることが判明するとともに,本来,実験によって大腸菌内で合成され,酵素活性が発現するか否かを検証されるべき hDicer が,再実験中に川崎助手により個人的に購入されているなど,再実験そのものを疑せしめる事実が発覚した.また,論文記載の hDicer 発現ベクターの構築方法が単純な記載ミスであったとして,新たに hDicer 発現ベクターの構築方法のプロトコルとこれに用いたとする6種類の DNA プライマーの中の3種類の PCR 用の DNA プライマーの塩基配列情報がその合成記録とともに提出された.しかし,その中の1種類の DNA プライマーの塩基配列は hDicer の塩基配列とは全く異なり,PCR 用の DNA プライマーになり得ないものであることが判明した.

さらに,当該著者らが hDicer 発現ベクターの構築を行ったとしている期間に外部業者から納入された DNA プライマーの塩基配列記録の中にも,hDicer のクローニングに用いることが可能な制限酵素サイトの塩基配列を含む PCR 用 DNA プライマーは存在しなかった.これらの事実は,実験ノート,生データが残っていないこと,容易に実験結果が再現されないことと相俟って,論文の正当性を強く疑わせるものとなっている.

なお,再実験の結果については下記のとおりである.論文 3 については,再実験が終了せず,結果を示すには至らなかった.論文 7 については,川崎助手から提出された結果と,A 社から提出された結果は著しく異なっており,再現性は示されなかった.論文 8 については,再実験は行われなかった.

論文 12 については,再現実験が B 研究員により行われたが,DNA メチル化の結果は再現されなかった.「客観的資料・データ等の管理保存」が行われ,「その論文の正しさを客観的に説明する責任」を果たせなければ,その研究は科学的な意味を持たないことは自明である.今回調査を行った4篇の論文に関しては再現性,信頼性は無いものと判断される.

以上調査された論文: 日本 RNA 学会から再現性に疑義があると指摘された 12 篇の論文のうち,多比良教授が責任著者で,東京大学赴任以降に発表された原著論文6篇(上記論文3,6,7,8,9,12)の中から,専門調査委員の意見も参考に,実験結果の再現性の検証が比較的容易であると判断された下記の 4 篇の論文(上記論文3,7,8,12)について,科学的立場からその再現性,信頼性について調査した.


3. Kawasaki, H.; Taira, K. Nature 2003 Jun 19; 423(6942): 838-842.

7. Kawasaki, H.; Suyama, E.; Iyo, M.; Taira, K. Nucleic Acids Res. 2003 Feb 1; 31(3), 981-987.

8. Kawasaki, H.; Onuki, R.; Suyama, E.; Taira, K. Nat Biotechnol. 2002 Apr 20(4): 376-380.

12. Kawasaki, H.; Taira, K. Nature 2004 Sep 9; 431(7005): 211-217.

添付資料1.
日本 RNA 学会から再現性に疑義が指摘された論文に関する最終報告書(平成18年3月29日提出) 2.川崎助手から提出された意見書(平成18年3月27日提出) 3.多比良教授から提出された所感(平成18年3月29日提出)




     RNAについて
2006年ノーベル賞
医学・生理学賞「RNA干渉(二本鎖RNAによる遺伝子発現抑制)の発見」
アンドリュー・ファイアー Andrew Z. Fire, Ph.D. スタンフォード大学医学部教授(病理学,遺伝学)
クレイグ・メロ Craig C. Mello, Ph.D. マサチューセッツ大学医学部教授(分子医学)


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by phddna | 2006-12-28 10:05 | ポスドク問題を考える会